阿佐ヶ谷どうでしょう。

阿佐ヶ谷のディープな飲み屋~88箇所を巡ります。


FILE No.008

みちのく


センセイのコメント

ハヤトのコメント


第八箇所目。

阿佐谷駅南口一番街。かつては女性が横に座る店が沢山あり、どこも大はやりだったという。今はその栄華を伝える店も少なくなったが、すり切れた木の扉が気にかかるのが、マクドナルドの先、ラーメン屋「ホープ軒」「みつば亭」のさらにちょい先、トンカツ屋と串カツやの間にある「みちのく」だ。

よく見ると、扉の取っ手が抜けてなくなっているではないか。カラオケスナックなんだろうが、そんなに高そうではないな。

で。そっと押してみる。

カウンターだけ、10席ほどの店内。そのカウンターに洋装、ばりっとした髪型の女性が客待ち風情で座っている。テレビを見ているのか?

「あら、いらっしゃい。寒いですね~明日は七度くらいらしいですよ(付記:朝方から雪積もった)」。と腰を上げ、カウンターにくぐって入る。ずいぶんと姿勢の良いご婦人だ。背筋がピンとしている。

あら、テレビの画面がない。テレビを音声だけ聞いているらしい。棚には綺麗にボトルとグラスが並べられ、ライトアップ。上空には竹で四角く囲んだ和風ライト。

「始めて30うん年になるんですよ~」とママ。御年は?まあ、私の母の世代かな?「30年ていや大変に聞こえるかもしれないけど、同じ場所でやってるんですよ。お宅様のお父さんの勤続と同じ。大変じゃないの」。やはり年の功とは凄いモンである。たこと胡瓜の酢のものが出てくる。なぜか箸でなくフォークが添えられている。我々はハイボールを注文。

「昔は女の子とバーテンがいたのよ~でも最近は募集しても応募してくるのが中国人ばかりだからやめちゃった」。純和風でいきたいという希望をお持ちらしい。そりゃ、「みちのく」だからな。

「最近の子はね、『炭酸あるの』とか聞くんですよ。まあ、ハイボールって言うのは知らないのね」。あらら、もっと直近じゃ、若者はみんなハイボールを知ってるんだが。しかし人生の先輩、お話を続けて伺う。

「東北出身なんです。新幹線だと古川の近く。陸の孤島、たんぼばかりで風が冷たい場所でしてね」。

ママさんはきっちりした性格であるらしい。トイレにユリの花が生けてあるし。灰皿を裏返し二枚ずつ重ねて3組カウンターに並べてある。レーザーディスクが80枚とか壁際にある。一枚あたり28曲入っていたはずだから、計2240曲?その上に通信カラオケのモニターが。これでカラオケできるようだ。レーザーディスクでは曲数が足りないもんな。

「今日は母の命日なんですよ~」とママさん。いよいよ演歌の世界じゃないか。では、と小生、『港町ブルース』をリクエスト、勝手に盛り上がって絶唱する。

歌い終わって、歌詞の深さにつきひとしきり歓談。そういえば、『盛り場ブルース』の「流れたくない流れていたい 愛したくない愛したい」なんて、外国人には分からないよな。と私が言うと、アメリカの大学出のハヤトは「アメリカは白黒つけるから、そんな曖昧さの粋さは分からないよね~」とママと盛り上がっている。

六時半開店、だいたい一時まで。お客がいたら二時まで営業もある。年配の年金暮らしの方は日中が退屈らしく、早く来たい一心で、向かいにあった養老で四時から飲み始めたりしたという。

「昔はヤクザが角角にいたくらい賑やかだったのにねぇ。寂しくなったらすっかり姿をみかけなくなっちゃいました」。

そんな(逃亡犯と似た名前の)福田数子ママが扉の外まで見送ってくれる。二人にてハイボール4杯とカラオケで4000円。東京でみちのくを味わいたかったら、どうぞ。(センセイ)

巡りましては、第8カ所目。

前回のお店を後にし、向う先はまだ未定。

センセイと一番街をぶらぶら〜っとしてみれば、まだ行っていないお店は沢山あるもんだと改めて気付く。

あっちの店も、こっちの店も。

そんな中、この企画が無ければ絶対に行っていなかったであろうお店に行きました。それが、

「みちのく」

中々の入りにくさですね〜っとセンセイにつぶやき中々キレイな木製のドアを開けようとしたら、取っ手がない。

おそるおそる、ドアを開けてみると、中はバーカウンターの様になっていて、とてもキレイ。照明は明るめで、その一番置くの方に、しっかりとした女性が一人。

あの人がママか。

我々が来るなり、カウンターの向こう側に戻って行き、おしぼりと、お通しをご用意してくれる。お通しはタコとキュウリの酢の物。醤油での味付けが意外に癖になりそう。

奥にはボトルキープされたお酒と、グラス類が綺麗に並べられており、また一段一段ライトアップされているのでより一層雰囲気を出している。

そしてハイボールを注文。

お酒片手に色々と話が盛り上がってくる。
ママの出身や、阿佐ヶ谷の過去から今迄。

この店は既に30年近くやっているらしく、阿佐ヶ谷の栄枯盛衰を見てきているらしい。やはり今は相当人が居なくなっているよう。

こういった話は本当に貴重だった。
同じ場所で何十年と言うのは、自分の考えでは全くなかったことだ。
僕が生まれる前から、このお店を経営されている。

・・・

なんて事も思いながら話をしていると、センセイがカラオケをスタート。ここに来る前は、絶対レーザーディスクですよねなんて会話をしていたけれど、通信カラオケでした。しかしレーザーディスクは存在していて今では置物になっていた。

そんなこんなで、あっという間時間が過ぎていきました。

営業時間は18時〜深夜1、2時まで。
ハイボール4杯、カラオケ、お通し付きで4000円。お一人2000円って感じ。

帰る前の話で、ママの服装について話していたが、もう少し暖かくなれば和服でお店に経つらしい。着付けも10分でできるとな。

気合い入ってるね。

お一人や、昔の友人などと久しぶりに会った方などにお勧めです。
この雰囲気とママが、思い出などを鮮明にしてくれるような、そんなお店でした。


Shop Information


店名: みちのく

電話: 03-3315-1779

住所: 東京都杉並区阿佐谷南2丁目17−3

Web:


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

本サイトでは、対象店舗から異議が出た場合、「センセイ」および「ハヤト」の文章表現を変える可能性があります。
同様に投稿者のコメントも、管理者の判断で表現を変えるか部分的に削除する可能性があります。ご了承のうえ投稿いただきますよう、お願いいたします。

最近のエントリー

カテゴリー



阿佐ヶ谷どうでしょう。