阿佐谷を巡って45軒目。88カ所の中間折り返しである。
記念すべき後半一軒目は「bar 暁」。
南口を線路に沿って荻窪へ少し行ったいちょう小路なかほどの2階。chicagoのお隣である。
2階であるからもちろん入りにくいが、ここには元、看板のない秘密クラブみたいな会員制の店があった。入り口もこの階段でなく、隣。知っていないと絶対に入れない仕組みだ。阿佐ヶ谷の老舗関係者がやっておられた。
しかし現在は路上にもメニューが置いてあり、welcomeな感じ。フルーツカクテルがある、と書いてあるが、ぼったくりバーに見えなくもない。元が秘密クラブめいていただけに。
実はここ、2013年の年末に開店している。マスターによるとワタシは「新年のいつかめに来た」のだそうだ。
なぜマスターがそう覚えているかというと、ワタシは入店してすぐに開店祝いのシクラメンを見て騒いだからだ。「あれれ、『日登美より』って書いてある-!ここ、ひとみグループの秘密結社かなんかですか?」。
この『暁』は、黒くシックにまとめた店内、くの字カウンターのみ8席。マスター1人でやっているが、実に温和なジャニーズ系のイケメンさんである。
ではそれがなんで驚きかというと、『日登美』が、東京のbar界でも異色中の異色、奇妙奇天烈にして正統なバーだからだ。
そこには、そもそもたどり着くのも難しい。最寄りの東中野駅から1kmほどもあり、しかも坂を大きく下がって登り、突き当たった暗がりの中にあるのだ。
そこにボロボロの学生アパートみたいなのがあって、看板に『日登美』。どう見てもカラオケスナックだ。しかもトイレは共用。大学生の安アパート風だが、現在は大学生すら住んでいない。
扉を開けると、銀行員みたいなマスターがいて、その方がなんというか、マシーンみたいにカクテルを作るのだ。ワタシが見ている限り、冷蔵庫に歩いてターンし、シェイカーを振るまでの歩数と秒数が毎回同じである。しかも3000種類が作れる。
ワタシはそこの「アル・カポネ」が好きで、あちこちの有名バーで注文したが、どこも出来なかった(ニュー・オータニとか京都のサンボアとか)。
その不思議なbarから開店祝いが来ているのだ。驚かないわけがない。
「『日登美』さんから話を聞いてこられたのでなく、偶然お入りになって『日登美』さんをご存じの方は初めてです」
本日のフルーツカクテルは、キンカン、イチゴ、ザクロ。
ザクロ?むむー。
『日登美』の特徴は、マスターがだじゃれを言いまくるところにもある。合言葉言として、必ず「ザ・クロ」と言うのだ。
しかし『暁』のイケメン君は白い歯を見せながらさわやかに「ザクロでございます」と仰る。お味もさわやか。
「あのー。グループ店の合い言葉は言わないんですか?」とワタシが意地悪に言うと、「まだ修行が足りないんで」と返してくれた。あくまで爽やか、まろやかである。
店内にはボサノバが流れる。あっちのはジュークボックスがひずんだ音でプロコル・ハルムを流すから、ここもかなり違う。
よく見ると、ジャパニーズ・ウィスキーが各種ある。
特色も出しつつある。また、阿佐ヶ谷に楽しみなbarが増えたな。
*******
後日、『日登美』を覗いてみた。『暁』の話を振ると、
「ああ~息子なんですよ。よろしくお願いいたします」。
ええ~!!!それは驚いた。つーか、そりゃ連想するのが当たり前だろうとお思いだろうが、濃い銀行員風の親父さんとさっぱり系のジャニーズが、ワタシには結びつかなかったのだ。
さっそく、『暁』に行く。
女性ファンぽい人がカウンターごしに熱心に話している。ワタシが入店したのはお邪魔だったかしら。
しばらくすると、投げキッスし、「うふふ。」と笑みを浮かべながら出て行った。ここも女性には天国っぽい。
本日は「ひぐま濃いビール」なるビールがある。面白いので頼んだら、かなり苦い。日本にもこんなビールがあるんだな。
「親父にはバーテンになるとは言いませんで・・」とマスター。なるほど、息子としては独立独歩で行きたいに違いない。そして、女性ファンをつかみつつある。
気持ちを穏やかにしたいときに良い店だと思うな。
(センセイ)
「
そろそろ阿佐ヶ谷どうでしょうはどうでしょう、とお久しぶりにお誘いをいただきました。コンちゃんです。
夜の12時過ぎ、お電話をいただき阿佐ヶ谷の北側にある我が家から南側へ。
いちょう小路の中ほど、二階にある暁さんへ。
こちらへは初めての訪問です。
入口を開けると、板張りの床にくの字形のカウンター、電球色の落ち着いた照明が薄く店内を照らしています。
先にお店に入っていたセンセイとジュンちゃんに挨拶をしてカウンターに座りました。
カウンターは7席ぐらい。
飲み物を何にしようかとメニューを見ていたら、今まで飲んだことのないものにしようという好奇心が湧いてきました。
昔からジンというものが好きではなく、むしろ嫌いでした。理由は単純に香りです。ジンの独特のあの匂いが苦手でずっと避けてたんです。避けてたというより、目にも入ってなかった。
ですが、今回は好奇心の勝ち!!
ジントニックを頼みました。薄明かりに照らされたジントニックはレモンが入ったグラスに氷と炭酸の泡がキラキラと光り、見た感じはとても美味しそう。
皆さんと乾杯をして、一口。
あれま、美味しい!
今までのジン嫌いはなんだったのかと思うほどの飲みやすさ、爽やかさ。
暁さんのジントニックが美味しいのかな?飲めるようになった!!
センセイ達と阿佐ヶ谷の友達の近況などをお話ししながらゆっくり時間が過ぎて行きました。
初めて飲んだジントニックに気を良くし、二杯目もジントニック。
このときはまだ記事を書くと思ってなかったから同じのを頼んでしまいました…。
周りをみてみると、腰ぐらいの木棚が1つ、少しレトロな感じのオブジェがずらりと並んでいました。カウンター上にもオブジェ。(折り紙っぽい感じだった気がする。)壁についてる棚には「東京人」「DANCHU 」等の雑誌類。
そういえば、お手洗いの扉は引き戸でした。もしかしたら元々は和風の内装だったのかも知れません。聞けば良かったなぁ。
二杯目を飲み終えて、お会計。おおよそ阿佐ヶ谷価格。
静かなんだけど、店員さんはお話ししやすかったし飲み物もおいしかった。
今度はもう少し色々楽しもうと思います!
(コンちゃん30代会社員)
店名: bar 暁
電話: 090-8006-7973
住所: 杉並区阿佐ヶ谷南3-37-5 紺野ビル 2F
[月・水~土]
19:00~翌3:00
[日・祝]
19:00~翌1:30
火曜日休業
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