「入りにくい店」の条件にもいろいろあるが、建物の「廃墟度が高い」のもそのひとつ。
駅西のスマイルホテル向かいの乾物屋「小島屋」から西方、荻窪方面に二本の道が出ている。「Rudie」その左方、線路から離れた方の道をしばらく行ったところにある。「廃墟度」ではかなりいい線行っているでしょ?
昼間に見れば、どうみてもアパートの建物に、夜半にはチカチカと豆電球が電飾代わりに瞬いている。外には、ボロけてささくれだった椅子が放置されている。
「舞子」からの流れで、バンドでベースを弾いている男子Kちゃん、J、Gとハヤトの五人連れ。ギリギリとドアを押す。「く」の字のカウンターのみ、狭い店内。「いや~一杯なんです、すいません」と長髪で安斎肇っぽいマスター。帽子つき。「いや、でも立ち飲みで構わないんで」と強引に入店する僕ら。
なんというか、店内には壁といい天井といい、いろんなものが吊ったり貼ったり。トイレに入ると、ムーミンや手書きのデッサン、えべっさん、耳飾り、ヌード等、もう無差別にいろいろ貼ってある。
あ、痛え!!トイレから出る際、ステップ踏み外した!前のめりにこけて膝打った。
まあ、そんな具合だが、とりあえずは注文。皆はサングリアとか頼んでいる。Kは電気ブラン。
なんといっても、かかる音楽が素敵である。ここで音楽要員、ベース弾きKちゃんの出番だ。私はなになに、と横から聞いているだけなのだが。
「かかっているはネオアコだな」とK。奥の客とKがフジロックとサマソニの話で盛り上がってる。私には謎だ。
マスターが、「お客さんはどのコンサートが一番良かったっすか?僕らはマヌチャオで・・ライブはねたあと、恵比寿の交差点でヨーロッパのサッカーの後みたいに客が盛り上がって」なんて話をしている。
「あ。ほんとにマヌチャオがかかった」とJ。彼女は1年間、パリにいたんで、詳しいのである。楽器的な声だ。何語なのか?「レアルマドリードにいそうなイケメンなの」ハヤトも参加して、盛り上がってる。私はよく分からんが、ま、渋さ知らズみたいなもんだろ、と勝手に合点。
開店して、10年くらいにはなるらしい。向かいの「熊ん子」は閉店して数年。終戦直後からあった著名な文壇飲み屋だったが、もうやっていない。しかし、ここの話は他店ではあまり聞かない。阿佐谷では独立派なんだろうか。
「いや~ウチは北アイルランドみたいなもんで。国旗がムーミンかな?」
タクシーで乗り付けるも、酔って前後不覚、金が払えない人とか、客も変なのだそうだ。もっとも、代わりには払わず放置するらしいが。
我々が入店したのが午前3時とかだから、それくらいまでは余裕で開いてるようだ。「不定休ですよ~、なんせ、気が付いて起きたら夜中の12時だったりして」と佐世保出身、なかなか感じの良いマスターは自然体である。
5人で計5300円。ハヤトは途中から顔面蒼白だったが、大丈夫だったでしょうか。
(センセイ)
阿佐ヶ谷巡礼10箇所目(記事アップ順です)
スナック舞子から続くこの日の3件目。
この時の僕の状態はhttps://asagaya.dodesho.net/?p=312です。
ええ、もちろんやらかしてます。
はい、酔っぱらってます。
が、断片的に、そしてうっすらと残るその記憶を紡ぎ合わせて書き綴ります。それもまた、阿佐ヶ谷どうでしょう。
前回の記事で書いた、a href="https://asagaya.dodesho.net/?p=312" target="_self">スナックバー舞子を意気揚々と出て、深夜の冷たい空気で深呼吸をしていたら、知らぬ間に僕はその店の前にいました。
ハヤト・イン・ワンダーランドの始まりです。
外見は中々年期の入ったアパートですが、ドアがやっぱり「お店風」のドア。やっぱりお店なんだろうなと考えさせられます。何も知らなければ踏み入る事は無かったでしょう。
見た目はちょっと重そうなドアを開けてみればカウンターがくの字で並び、薄オレンジの照明で全体的に暗めなのだが、雰囲気が明るい。この店に足を踏み入れて最初に思ったのは1960〜70年代のアメリカ映画に出てくるバーの様なイメージでした。
朝方になりそうなのにも関わらず、店内は常連さん達で満席。賑やかにみんな仲良く盛り上がっている!こういう雰囲気はとても好き。箱は小さいのですが、やたらと賑やかで活気のあるお店です。
音楽をやっている人が多いのか、音楽系の話に花が咲く。
Kちゃんが隣の人と音楽トークで盛り上がっている間、リッチー・ヴァレンスのラ・バンバの会話でJちゃんと店長と盛り上がったような気がする。やっぱり好きな曲や映画の話で盛り上がるのは楽しい。
店内の雰囲気、音楽、喧噪が別世界にいるような気にさせてくれました。
果たしてそれが酔っているのか、店内マジックと感じるかはあなた次第。
しかしこの日、僕はここで頂点を向かえました。
この後、僕は愚行を行います。
センセイが色々とお店に関して聞き入ってる隣でぐったり。KちゃんやJちゃんなどに、俺の顔何色?何色?などと聞き回っている始末。どうも端から見ても蒼白だったそうなので・・・
先帰っちゃいました。。。
阿佐ヶ谷どうでしょう始まって10箇所目で、ついに逃亡事件が発生です。
もちろん家に帰った事は覚えていません。
いやぁ、センセイ、Kちゃん、Jちゃん、ごめんなさい。本当に申し訳ない。
追試みたいな感じでもう一回行ってきます。
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